最近では若い方にもよく利用してもらえますが、まだまだ一般的には「金券ショップ」「チケットショップ」という単語は馴染みが薄いかなと思っています。
店頭でもわりとよく聞かれる質問に「金券ショップって儲かるの?」とか「金券ショップって何が売っているお店なの?」といった金券ショップそのものに対する疑問を持っている方は意外と多いみたいですね。
今回は、金券ショップが主力としている商品や、金券ショップで取り扱っている商品の紹介、金券ショップがどこにあるかなど、金券ショップについて説明していきます。
この記事をご覧の方には「金券ショップでの換金率が高い商品券・ギフトカード一覧」も参考になります。
[テキスト切手買取]
金券と聞いて多くの方が思い浮かべる商品は、商品券やギフトカードではないかと思います。
ですが、一般的に金券ショップと聞いて思い浮かべる商品券やギフトカードは、金券ショップでの販売金額から見ると10%~20%程度の割合になる商品なのです。
では、金券ショップで主力となる商品は一体何でしょうか?
一番売れる商品は、ズバリ新幹線回数券のバラ売りである新幹線格安チケットです!
金券ショップが新幹線格安チケットとして販売している新幹線回数券は、実は誰でもJRで購入できます。
新幹線のような切符に限らず、温泉の入浴券やテーマパークの入園券などでは、まとめて購入する代わりに安くなる、回数券を販売していることがあります。
新幹線回数券は、購入日から3ヵ月有効の切符で、6枚1冊が基本となります。また、行き帰りの区別もなくご利用頂ける切符となっています。
金券ショップでは、これらの新幹線回数券をJRなどで購入し、1枚あたりの値段(=原価)に10円~50円程度プラスして販売しています。
旅行に行く時など、2人や4人になることが多いので、回数券のバラ売りは非常に利用価値が高いものになります。
私の勤めるお店でも、主力商品は1日100枚~200枚程度売れています。というより、回数券がなくなってしまったらお店がつぶれてしまうレベルの商品です。
金券ショップが新幹線回数券の販売にどのくらい依存しているか紹介します。
駅近くの金券ショップなら販売金額の8割程度、駅から離れている郊外型の金券ショップでも5割~6割程度の売上金額を新幹線回数券に頼っている状況です。
金券ショップの利益率は3%程度になりますから、自然と利益に占める割合も同じぐらい高くなってきます。
新幹線の回数券に関しては「金券ショップで販売している新幹線回数券の使い方や利用条件について」で詳しく解説しています。
新幹線回数券以外にも、金券ショップで取り扱いのある商品についてざっと紹介していきたいと思います。基本的に金券ショップで取り扱いしている商品は、販売と買取の両方に対応しています。
初めて金券ショップにご来店いただいた方や、金券ショップのことをあまり知らない方が、金券ショップのショーケースをご覧になった時に、「いろんなものが売っているのね~」とおっしゃっていただくことも多いです。
新幹線格安チケットだけでもかなり多くのお客様にお越しいただくのですが、商品券やギフトカードも販売だけではなく買取依頼も多くいただく商品ですから、来客数には非常に貢献してくれます。
他にも、図書カードやクオカード、今では利用者も減ってしまっていますがテレホンカードなどのプリペイドカードも金券ショップで取り扱っている商品として、比較的身近なものになると思います。
意外にも主婦層の方に人気の商品として、切手やはがきなどがあります。ご年配の方が多いですが、毎月5枚~10枚程度ご購入いただく方もいらっしゃいますし、年賀はがきやかもめーるのシーズンになると、はがきが飛ぶように売れるようにもなります。
あとは結婚式などの二次会の景品などに使われるディズニーの1dayパスポートやUSJのパスポートを探している方も金券ショップを覗いたことがあると思います。
最近では取り扱い数も減ってしまいましたが、たまに商品が大量に入荷する時などもありますから、テーマパークに行く前にちょっとだけでも金券ショップに寄ってもらうのもいいと思います。
金券に詳しい方に人気がある商品として、株主優待券が挙げられます。
株主優待券は上場企業が株主向けに発行している優待券なのですが、多くの企業の株主優待券は株主でなくても利用することができるようになっています。
株主優待券の場合、どこでも利用できるというものではなく、あくまでも自社サービスの利用に限定されてしまいますが、その分お得になる金額も大きくなるので、節約志向の方には非常に人気のある商品です。
最近では駅前にどーんと構える金券ショップも増えてきましたが、私も金券ショップで働くまでは、少し分かりにくいところにあるといったイメージを持っていました。
地元にも金券ショップが結構な数あることに、働き始めてから気付きました。
駅の近くにある金券ショップでも、ちょっと裏道に入らないと見つからないなど、都内や大都市の主要な駅と違って、地方にある金券ショップは大通りに面してことが多いです。
それでも、インターネットの普及やテレビで取り上げられることも多くなってきた影響から、立地にあまり関係なく金券ショップを利用していただける方が増えてきたようにも感じています。
みなさんの住んでいる場所の近くや最寄りの駅などにも金券ショップがひっそりと出店しているかもしれません。欲しい金券は買えばいいし、いらない金券は売ってお金に換えることもできます。
地方でも主要な駅の近くには金券ショップがほぼ確実にあります。ただ、お店によってはウェブサイトを持っていなかったりするので、事前に店舗の場所を確認しておくといいでしょう。
金券ショップの店舗検索はこちら
金券ショップを運営するために必要な許可というものが存在します。
一般的な小売業ではほとんどの場合許可などは必要としませんが、金券ショップでは販売だけでなく、買取も行っています。
一般顧客からの買取を行うと、偽造品や盗品が紛れ込む可能性も出てきます。そのため、警察署が窓口となり、都道府県公安委員会が管轄する「古物商許可」が必須となっているのです。
古物商許可は、中古品を業として買取販売する際に必要になる許可です。
具体的には、「リサイクルショップ」「中古車販売店」「中古ゲーム販売店」「中古本販売店」「中古DVD販売店」などです。ブックオフやTSUTAYA、GEOなどが有名どころになるでしょうか。
なので、金券ショップはリサイクルショップの一種と言えます。
金券を専門に扱うリサイクルショップと理解して頂ければいいと思います。同じ野菜を売っていても八百屋とスーパーに違いがあるようなものと思っていただければ大丈夫です。
関連記事「金券ショップの転売で違法と合法の境目となるのは何か?」
一般的に金券ショップにはあまり良いイメージがないようで、たまに「ヤ○ザなの??」なんて聞かれることもありますが、違います(笑)
古物商許可が存在する一番の理由は、「盗品」や「偽造品」の流通を防ぐためです。
許可を公安が発行していることもあり、許可を受けることができない「欠格事由」というものもあります。明言はされていませんが、ヤ○ザの方は許可を受けることができません。
管轄も公安委員会で、窓口は警察署ですし、なかなかヤ○ザの方が入ってくることはないと思います。…全くないとはいいきれませんが。
金券ショップのイメージは最近ではよくなってきましたが、昔はなんだか怪しい商売というイメージが強かったのも事実です。
今でも店員の対応があまりよくない金券ショップなどもありますが、どういうわけかなかなか潰れないことが多いのも、イメージの悪さに拍車をかけているのかなと思っています。
あと、別の機会に詳しく書こうと思ってますが、金券ショップはかなり粗利率が低い商売です。なので、生活ができる程度に稼ぐことはできますが、大儲けはできません。
このあたりもヤ○ザが絡んできにくい理由になるのかなと思っています。
関連記事:初めて金券ショップに金券を売りに行く前に確認しておく6つのこと
買取価格を高くするために一番いい方法は「金券ショップがほしい切手の額面を聞く」ことです。
年賀はがきを切手などに交換する前に、必ず買取依頼をする金券ショップに問い合わせをしておくのがポイントです。
近くに金券ショップがないという方でも、金券ショップの郵送買取サービスを利用する手もありますから、金券ショップの店舗検索などからお店を調べてみてください。
生前の切手コレクションが遺品整理で見つかった場合の対処方法も参考になります。
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