黄色のバックに赤字で「格安チケット」とか「チケット・切符」「新幹線・回数券」「自動販売機」など「金券ショップ」であることを知らせる「のぼり」を見ることもあるかと思います。
今回は金券ショップの主力商品でもある、新幹線回数券の使い方や利用条件についてお伝えします。
店舗によっては新幹線格安チケットや格安切符などと呼ばれることもありますが、基本的に金券ショップで販売している新幹線チケットは新幹線回数券です。
新幹線回数券は金券ショップでかなり売れる商品です。
その分問い合わせも多いので、使えない期間、指定席への変更方法、途中下車や乗り越し精算、乗継割引、学生割引、小人料金、払い戻し方法、有効期限、買取価格を高くするコツなど、個別の情報についても詳しく紹介しています。
この記事をご覧の方には「金券ショップでクレジットカードが使えない理由」も参考になります。
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金券ショップの主力商品として取り扱っている新幹線格安チケットですが、これは新幹線回数券のバラ売りという形式を取っています。
新幹線回数券はJRで販売されているものだと基本6枚綴り(それ以外の綴りもあります)で行き帰りの区別がない切符となっています。片道なら6回(人)分、往復なら3回(人)分の利用が可能です。
一般的に新幹線の移動となると、出張や旅行、里帰りなどになると思います。
ですが、3往復分一度に必要となることは少なく、せいぜい1往復分(2枚)や2往復分(2枚)となることが多いでしょう。
家族構成などによっては4往復分(8枚)必要になることもあるかもしれませんが、なかなか6の倍数にはなりにくいものです。
こういった場合に金券ショップで新幹線格安チケットを購入すると、利用できるサービスは同じでも値段は安くなります。
特に購入場所にこだわりのない人は最寄りの金券ショップで切符を購入して新幹線を利用するのがおすすめです。
新幹線回数券の有効期限は購入日から約3ヶ月です。ただし、新幹線回数券が利用できない期間は除いて計算します。
詳しくは「【有効期限】金券ショップで売っている新幹線の格安チケットはどのくらい有効期限があるの?」で解説しています。
新幹線回数券はGW・お盆・年末年始の期間は利用できなくなります。この期間は毎年同じ日にちとなっていて曜日合わせなどは全くされていません。
具体的に利用できない期間は下記の通りです。
一般的な感覚の長期休暇期間よりも期間が長いので注意が必要です。
詳しくは「【利用不可期間】金券ショップで売っている新幹線回数券の使えなくなる時期はいつ?」で解説しています。
新幹線回数券にも種類があります。これは新幹線の席に種類があることにも関係しています。
新幹線の席には自由席・指定席・グリーン席があり、それぞれの席に対応している回数券が販売されています。
ちなみに、切符の併用に関しては「自由席<指定席<グリーン席」の順番になっていて、自由席回数券を購入してJRみどりの窓口や乗車時に指定席との差額を払って指定席に変更するなどの対応はできません。
この理由は割引率が「自由席>指定席>グリーン席」となっているためです。
JR側の言い分は、数が限られている指定席やグリーン席の料金が高くなってしまうのはどうしようもなく、席に限りがない自由席の料金を安く設定することで利用者を増やしている。といったところでしょう。
ただ、指定席回数券を購入して自由席を利用することや、グリーン席回数券を購入してい指定席を利用することは可能です。
そういった利用をする場合は、金券ショップで販売している回数券の販売価格がJRの定価より安くなっているかを確認しておくのがおすすめです。
指定席回数券の自由席利用の場合、距離が長ければ安くなることが多いのですが、距離が短い場合は定価より高くなってしまうことが多いです。
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金券ショップを利用する多くの方が購入するのが新幹線自由席回数券です。
2014年4月1日の消費税増税前まで、東海道新幹線の回数券では区間の距離によって、「ひかり・こだま」のみの利用になる場合と「ひかり・こだま・のぞみ」の全てが利用できる場合の2種類ありましたが、今ではそれらの区別がなく新幹線自由席であれば全線利用することができます。
ただ、1つ注意しておきたいのが「自由席が空いていないなどの理由でどうしても指定席を利用したくなった場合」です。
こういった場合に指定席を利用する方法が1つだけあります。新幹線自由席回数券には「新幹線に乗車した後、指定席と自由席の差額(時期によって変動します)を払えば、その時点で空いている指定席の一時利用が可能になる」というルールがあります。
このルールで注意しておきたいのは指定席はあくまでも一時利用になるという点です。
東海道新幹線では、乗車後のシステム変更は車掌さんもできない(もしくはしないルールとなっている)ようで、上記の方法で指定席を利用する許可を得ても、その席を予約している人が後の駅で乗車してくる可能性が0になったわけではありません。
なので、最悪の場合次の駅で指定席を利用する乗客が大量に乗ってきて、自分が利用できる席がなくなってしまうということもあるということです。
こういったケースでもJRから最初に払った差額は返金されません。
なら「みどりの窓口で指定席の利用を申し込めばいいじゃん!」と考えた方は残念ですが、自由席回数券をみどりの窓口で指定席券に交換するといった手続きはできません。
単純にこの手続きをOKとしてしまうと、ほとんどの利用者がJR・金券ショップを問わず自由席回数券を購入してから指定席変更の手続きを取るようになり、みどりの窓口が常に大渋滞ということになりかねません。
また、JR側としても全くうまみのない話であるので、この点だけは特にご注意をお願いします。金券ショップの店頭でもよくこのルールを誤解されている方を見かけます。
指定席回数券は大きく分けて2種類あります。
1つは、新幹線自由席回数券も販売している区間で、自由席とは別に新幹線指定席回数券も販売しているケースです。もう1つは、区間の距離が長い、または車両に自由席がないなどの理由で、JR側が指定席回数券のみの販売としているケースです。
これら2つの商品特性に違いはありませんが、利用時に気をつけておくことがいくつかあります。
新幹線指定席回数券はJR・金券ショップ購入場所を問わず、購入時点では席の予約がされていない切符になります。有効期限は購入から3ヶ月(利用不可期間を除きます)となっていて、その間にみどりの窓口で好きな席を指定して乗車できるようになっています。
簡単な注意事項としては下記を参照ください。
金券ショップで指定席回数券を販売する時に一番注意しているのが、指定席が満席だった場合に希望していた列車に乗れなくなることです。金券ショップの場合は立地にもよりますが、お客様が切符を購入してから列車の席を予約するまでにある程度のタイムラグが発生します。
なので切符を購入したけど列車の予約が取れなかったパターンも、実際にはほとんどないのですが可能性として起こり得ます。
東京発の列車の終電などの場合、当日などでは指定席が取れない場合もありますから、なるべく金券ショップで切符を購入した当日に列車の予約も済ませてしまうようにした方が無難です。
返品や返金に対応していないといっても、当日中ならなんとかなる場合が多いです。翌日などでは対応してくれないお店も出てくると思います。これはJRでも手数料がかかるので、金券ショップもそれに倣っているというのが理由です。
多くの金券ショップでは購入後は返金・返品ではなく、商品の買取として対応しているはずです。
このあたりの対応はお店によるので、よく利用するお店を決めておいた方がいいかもしれません。顔を知っている方だとちょっとサービスしてもらえることもあります。
基本的に新幹線自由席回数券に比べて割引率は低くなります。
金券ショップを利用する方の多くが安く利用したいと考えている方だと思うので、可能であれば自由席の利用をおすすめします。
出張などで上司と同席する場合など、どうしても自由席では都合が悪いという方もいると思うので、ご購入の際はお気軽にご利用いただければ幸いです。
席の指定は自動券売機でもできる駅や区間が多いですが、機械はあまり融通がきかないので、ガラガラの車両でなぜか他の人と隣同士ということも起こり得ます。
(私は実際に経験したことがあります。)余裕があれば、みどりの窓口で指定を取るのをおすすめします。
距離が長いため割引率も高めになっています。多くの区間では自由席購入時の金額よりも若干安くなっています。指定席を利用しない場合でも利用できる切符になっていることが多いです。
席の指定を取る場合、距離が長く列車の乗り換えが必要になることも多いので、自動券売機などでは対応できないことも多いです。
また、国内とは言え遠出をする場合分からないことも多いでしょうから、みどりの窓口で予約をするのがおすすめです。
基本的に席の予約をする場合、「今から(何時に)列車に乗りたい」とか「何時までに目的地に着きたい」と言えば、あとはJRの職員さんが調べてくれます。
時刻表などは別に必要ありませんからお気軽にご利用ください。
新幹線グリーン席回数券にも大きく2種類あります。
1つは(通常の)グリーン回数券、もう1つはこだま号専用グリーン回数券です。利用についてや席の予約方法は指定席回数券の部分を参照ください。
他の新幹線回数券と同様6枚セットで販売されている新幹線回数券です。列車は「のぞみ」「みずほ」「ひかり」「さくら」「こだま」など全て利用可能です。
グリーン車用の新幹線回数券の場合、希望の列車が満席だった場合などは普通車指定席か普通車自由席に乗車できるのはもちろんですが、着駅でグリーン料金の払い戻しをしてもらえるようです。払い戻しには証明が必要なので、必ず貰っておくようにしてください。
また、指定のグリーン席に乗り遅れてしまった場合でも、当日なら後続の自由席に乗車することができるようです。
他の新幹線回数券とは異なり、4枚セットで販売されている新幹線回数券です。こだま号専用となっているため、割引率もかなり高く、通常期の指定席料金への500円増しでグリーン車が利用できる切符になります。
その他は基本↑のグリーン車用新幹線回数券と同じですが、希望の列車が満席だった場合などでも普通車指定席はこだま号のみとなるようです。着駅でグリーン料金の払い戻しを受けることはできます。
新幹線回数券には「みどりの窓口(自動券売機でも購入可能な場合あり)」「旅行会社(発券機所持の店舗のみ)」「金券ショップ」があります。それぞれの購入場所の特徴は下記の通りです。
みどりの窓口で新幹線回数券を購入する場合は必ず複数枚セット(大抵は6枚セット)の切符となります。
自動券売機でも購入できる区間もありますが、みどりの窓口でないと発券できない新幹線回数券もかなりあります。支払いは現金・クレジットカードどちらも可能です。
あまり知られていませんが、発券機を所持している店舗に限り、旅行会社でも新幹線回数券を購入することができます。
ちなみにJR東海ツアーズなら、新幹線回数券だけでなく切符の購入もできるので、みどりの窓口が混んでいる時などにJR東海ツアーズが空いていたら迷わず利用するのをおすすめします。
支払いは現金・クレジットカードどちらも可能な場合と、現金のみとなっている場合の2パターンあります。
最近では新幹線回数券が換金性の高い商品であることを問題視している旅行会社も多く、駅から離れた旅行会社ではクレジットカードでの購入を不可としている店舗が多いです。
新幹線回数券をバラ売りで購入できる唯一の店舗です。JRとは直接的な関係はなく、古物商の許可を利用して商売をしています。
金券ショップでは、バラ売りとなっている分、綴り(大抵は6枚)の新幹線回数券の1枚あたりの値段より、数10円~数100円利益が上乗せされています。ただし、利用枚数が回数券の綴り未満である場合は金券ショップを利用した方がJRや旅行会社で切符を購入するよりお得です。
また、店舗によってはJRや旅行会社と同じ形態の6枚綴りで新幹線回数券を購入すると安くなることもあります。首都圏や大都市圏の金券ショップでよくあるサービスとなっています。
支払いは現金のみとなっていて、甲南チケットのみオリコ系のクレジットカードを利用することができます。甲南チケットでもクレジットカードは利用できなくなったようです。
新幹線回数券のバラ売りで一般的なのは金券ショップですが、他にもヤフオクや楽オクなどオークション関係で新幹線回数券が出品されている場合もあります。
金券ショップで販売されている新幹線回数券は期限が2ヶ月程度は残っているものが多く、それほど有効期限切れの心配もありません。
オークファントップ
ただし、新幹線回数券はそこまで頻繁に出品されるわけではないので、落札価格は参考程度にするといいでしょう。最寄りの金券ショップの価格と比べて、安ければ落札するのをおすすめします。
オークションに出品されている新幹線回数券は期限が短かいことが多いので、利用日まで有効期限が残っているか確認しておいた方が無難でしょう。
関連記事「ヤフオクで効果がある入札のコツ|商品落札やトラブル回避の予防策」
新幹線回数券は下車前途無効となっています。通常の切符(乗車券)の場合は駅間の距離が101km以上であれば、途中下車をすることが可能です。※特急券は除きます
ここでの「途中下車」とは切符の区間内の駅で電車を降りて改札を出て、再度その駅の改札から駅に入場し電車に乗ることを言います。
新幹線回数券は駅間の距離がいくらあっても途中下車をすることはできません。ただ、途中の駅で切符を無効にすることを条件に改札を出ることは可能です。
例えば、「東京-新大阪」の新幹線回数券を利用して東京駅から新幹線に乗り、途中の京都で八橋が食べたくなったなどの理由で京都駅で新幹線を降りることは可能です。
ただしこの場合、切符は使用済みとなって回収されてしまうので、再度京都駅から新幹線に乗ることはできません。
同様に「東京-新大阪」の新幹線回数券を利用して新横浜駅から新幹線に乗るということも可能です。この場合も利用しなかった「東京-新横浜」間の新幹線を利用することはできなくなります。
関連記事「新幹線回数券を利用して途中下車や乗り越し精算をした場合の料金計算方法」
【払い戻し】新幹線回数券の払い戻しはどうやるの??新幹線の回数券払い戻し方法についてを作成しました。
JRみどりの窓口で購入した新幹線回数券は綴り全てが未使用の場合のみ220円の手数料を支払えば払い戻しを受けることができます。この払い戻し手続きはどの駅でもできるようになっています。
ただし、クレジットカードで購入した新幹線回数券の払い戻しは購入した駅の窓口でしか対応していません。さらに払い戻しの条件は綴り全てが未使用の場合のみです。
旅行会社で購入した場合は、払い戻しの条件はJRみどりの窓口でクレジットカードで購入した場合と同じです。
旅行会社では切符の払い戻しは、購入した店舗の窓口でのみ受け付けている会社がほとんどです。
なお、金券ショップでは基本的に払い戻しには対応していません。
大抵の場合購入時の金額全額は戻ってこず、買取対応として数百円安い買取金額を提示されます。
店舗によっては当日なら返金対応可能とか、3日以内なら返金対応可能とかのルールを独自に設けている場合もあります。
購入したが利用しなくなってしまった場合は、金券ショップだと買取という形での対応になります。新幹線回数券を高く売りたい方は「新幹線回数券を金券ショップに高く売るためのコツ」が参考になります。
新幹線格安チケットを利用するには、JRで新幹線回数券を購入するだけが手段ではありません。何度も出てきた金券ショップのバラ売りを利用する方法や、エクスプレスカード(EXカード)に入会してエクスプレス予約を利用する方法や、JR東海ツアーズの目玉商品「ぷらっとこだま」を利用する方法もあります。
金券ショップなら新幹線回数券を必要な枚数だけバラ売りで購入できるので便利です。
切符の購入に慣れていない方や金券ショップを始めて利用する方でもやりたいこと、行きたいところを言ってもらえれば店員も対応しやすいのでおすすめです。
JR東海とJR西日本が導入しているサービスでエクスプレス予約を利用するのも新幹線チケットを安くするのにいい方法です。年会費が1,080円(税込)かかりますが、新幹線指定席特急券の料金が自由席特急券と同じぐらいの金額まで割り引かれるので、年に何度も金券ショップで切符を購入しているようなビジネスマンにはかなりおすすめのサービスです。
関連記事「【利用無料】スマートEXで新幹線の指定席をネット予約する方法」
旅行会社のJR東海ツアーズの目玉商品であるぷらっとこだまの利用が金額では一番安くなる方法です。ぷらっとこだまをの名前の通り、新幹線はこだま限定での利用となりますが、料金が段違いに安いので急いでいない方にはおすすめです。
ぷらっとこだまを利用する場合の注意点として、乗り遅れた場合に切符が全て無効になってしまうというデメリットが挙げられます。予約した時間に遅れないように注意しさえすれば、一番お得に新幹線を利用できるサービスでもあります。
他にもホテル利用込みのパックツアー方式や、レンタカー込みのサービスなど各旅行会社のセットプランもお得になっているのでおすすめです。
関連記事「新幹線・電車・バス・飛行機の格安チケットについて」
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金券ショップをよく利用している方の中には、かなり新幹線や在来線の切符に適用されている料金ルールに詳しい方もいらっしゃいます。
そんな方でも新幹線回数券や在来線回数券の乗り越し精算のルールが、通常の切符の料金計算のルールと違うことをご存じない場合もあります。
金券ショップに目的の区間の切符がない場合に、別の区間を買おうとする方もいらっしゃいますが、回数券における乗り越し精算のルールについて誤解していることもあるので、なるべく詳しく利用区間についてヒアリングしています。
たまに鬱陶しそうにされてしまうこともありますが、せっかく安くしようと金券ショップを利用していただいていますから、損をさせるわけにはいきません。
ご面倒かもしれませんが、一緒にどうしたら料金が安くなるのかを考えさせていただければ嬉しく思います。店頭でもちょっとだけお付き合いいただければ幸いです。
金券ショップを利用するより安く新幹線格安チケットを購入する方法はこちら
遠出をする方の中には、現地でホテルを利用する方もいると思います。新幹線を利用する時にJRで切符を購入する場合、長距離で安くなるのは往復割引ぐらいです。
しかし、[テキスト新幹線]
もし、切符を金券ショップで購入済みという方でも、ホテルの代金を安くする方法もあります。
ホテルの予約は[テキストホテル]
この記事をご覧の方には「【商品券・ギフトカード他】換金率が高い金券の買取価格相場|金券ショップで売るといくら?」も参考になります。