東海道新幹線では、東京-新大阪間の新幹線回数券のように、のぞみが停まる新幹線停車駅が区間となる新幹線回数券は自由席回数券が販売されておらず、指定席回数券のみの販売になっています。
また、東北新幹線などでは指定席回数券のみの販売となっている区間も多く、これらの区間では新幹線の指定席回数券であっても、それなりに割引率が高く設定されています。
しかし、「東京-静岡」間のように、新幹線回数券に自由席回数券と指定席回数券がある区間では、自由席回数券の割引率は比較的高く設定されていますが、指定席回数券の割引率はほとんどおまけ程度の割引になっていることが多いのです。
今回は、新幹線の自由席回数券が販売されている区間では、指定席回数券の割引率が低く、自由席回数券の割引率が高くなっている理由を紹介します。
金券ショップで販売している新幹線回数券の使い方や利用条件についてはこちら
新幹線回数券は金券ショップでかなり売れる商品です。その分問い合わせも多いので、使えない期間、指定席への変更方法、途中下車や乗り越し精算、有効期限、買取価格を高くするコツなど、個別の情報についても詳しく紹介しています。
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東海道新幹線が通っている区間内の新幹線回数券には、自由席回数券と指定席回数券、グリーン車回数券があります。
新幹線自由席回数券が販売されている区間はJR東海の公式サイトに詳しく掲載されていますが、東京発着や新横浜発着、名古屋、京都、新大阪が発着となる区間でも新幹線自由席回数券の販売がされている区間も多くあります。
東海道新幹線が関係する新幹線回数券の中には、のぞみが停車する駅同士を区間とする回数券をはじめとして、新幹線指定席回数券が販売されている区間もあります。
※2022年8月現在新幹線指定席回数券の販売はありません
その中には、冒頭で紹介した「東京-静岡」間の新幹線回数券のように、指定席回数券と自由席回数券の両方が販売されている区間もありますが、どの区間も指定席回数券の割引率は低く、自由席回数券の割引率が高く設定されています。
のぞみが停まる区間同士の新幹線回数券には指定席回数券しか販売されていない区間が多いです。
大都市圏同士を結ぶ「東京-新大阪」や「東京-京都」、「東京-名古屋」などが該当しています。
これの理由は区間を移動する際に利用する列車がのぞみになることが多いためです。
新幹線はのぞみでは3車両しか自由席を用意しておらず、基本的に指定席を利用することが推奨されています。
新幹線回数券は出張などのビジネス利用で何度も利用する企業などを想定して作られたサービスでもあるので、出張の際に「東京-新大阪」「東京-京都」「東京-名古屋」などの区間を自由席で移動することはあまり考えにくいとも思います。
さらに、仮にこれらの区間において自由席回数券を販売したとしても、座席に座れなくなってしまう方が増えてしまうだけで、新幹線での移動に不快なイメージが付いてしまう原因にも繋がりかねません。
こういった理由もあって、のぞみが停まる区間を結ぶ新幹線回数券では指定席回数券しか販売されておらず、割引率も自由席回数券しか販売されていない区間と同じくらいの高めの設定になっているのです。
何度か紹介している「東京-静岡」間の新幹線回数券のように、自由席回数券と指定席回数券の両方が販売されている区間では、自由席回数券しか販売されていない区間と比べて、距離が長めで利用者数も多い駅間の回数券であることが分かります。
定価より安く販売することが前提となる回数券では、指定席回数券よりも自由席回数券の方が座席数に制限がないため、JR側としてもより多く販売したいと考えているはずです。
かといって、指定席を利用する方が全くいないわけではありませんから、自由席回数券だけを販売しているようでは、ユーザビリティの向上にはつながらないという難しい区間ともなっています。
そこで、JRは新幹線回数券の値段でどちらをより利用してもらいたいかを明確に区別しています。
「東京-静岡」間の新幹線回数券を例にすると、指定席回数券は1枚あたり6,350円、自由席回数券は1枚あたり5,390円で販売されています。
「東京-静岡」間の新幹線切符の定価を調べると、指定席が6,350円(通常期)、自由席が5,830円となっています。
自由席回数券は440円安くなっていて約7.5%割引となっているのに対し、指定席回数券は通常期なら定価で購入しても新幹線回数券を購入しても6,350円で割引すらされていないのが分かります。
新幹線の指定席料金には「繁忙期」「通常期」「閑散期」と3種類の値段設定がされていて、それぞれ自由席料金から+720円、+520円、+320円されるようになっています。
なので、「東京-静岡」間の新幹線指定席回数券を利用する場合、「繁忙期」料金の時に利用しなければ、逆に定価より高くなってしまう場合もあることに注意が必要です。
このことからも、「東京-静岡」間では、JRがより利用して欲しいと考えているのは自由席であることが分かります。この区間では空席率も割と高めになっているのでしょう。
出張などで新幹線を利用する場合、1人なら往復で2枚の切符、2人でも往復で4枚の切符しか必要になりません。
新幹線回数券は6枚綴りでの販売になっていますから、ほとんどの場合は数枚余ってしまうことになります。
こういった方におすすめなのは、金券ショップを利用して新幹線回数券のバラ売りを購入することです。
金券ショップでは新幹線回数券のバラ売りを新幹線格安チケットとして販売していますから、急な出張の時などに非常に重宝します。
注意点は返品や返金を受け付けていない金券ショップが多いことと、クレジットカードでの支払いができないことです。
金券ショップも商売としてやっているため、新幹線回数券1枚あたりの値段より10円~100円ほど割高になった値段設定ですが、通常価格で購入することを考えれば利用した方がお得です。
また、JRで切符を購入する時のように切符の発券時間もありませんから、慣れれば新幹線の自動券売機やみどりの窓口で購入するより早く切符を買えると思います。
さらに、最近では自動販売機を設置している金券ショップも増えています。切符の購入に慣れていない方や店員とのやりとりが苦手な方でもお手軽に新幹線の格安チケットを購入できるようになっています。
関連記事「新幹線・電車・バス・飛行機の格安チケットについて」
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金券ショップをよく利用している方の中には、かなり新幹線や在来線の切符に適用されている料金ルールに詳しい方もいらっしゃいます。
そんな方でも新幹線回数券や在来線回数券の乗り越し精算のルールが、通常の切符の料金計算のルールと違うことをご存じない場合もあります。
金券ショップに目的の区間の切符がない場合に、別の区間を買おうとする方もいらっしゃいますが、回数券における乗り越し精算のルールについて誤解していることもあるので、なるべく詳しく利用区間についてヒアリングしています。
たまに鬱陶しそうにされてしまうこともありますが、せっかく安くしようと金券ショップを利用していただいていますから、損をさせるわけにはいきません。
ご面倒かもしれませんが、一緒にどうしたら料金が安くなるのかを考えさせていただければ嬉しく思います。店頭でもちょっとだけお付き合いいただければ幸いです。
金券ショップを利用するより安く新幹線格安チケットを購入する方法はこちら
遠出をする方の中には、現地でホテルを利用する方もいると思います。新幹線を利用する時にJRで切符を購入する場合、長距離で安くなるのは往復割引ぐらいです。
しかし、[テキスト新幹線]
もし、切符を金券ショップで購入済みという方でも、ホテルの代金を安くする方法もあります。
ホテルの予約は[テキストホテル]
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