普段から金券ショップを利用する倹約家のみなさんには耳タコでしょうが、お金を増やすには大きく2つの方法があります。
金券ショップの利用はもちろん②です。
今回は①の収入を上げる方法を紹介…ではなく、倹約して浮いたお金をどうするのかについて、1つの提案をさせていただきます。
コツコツ節約をする方に最適なのはインデックスファンドによる投資信託です。
この記事をご覧の方には「格安スマホ・日常生活で可能な節約方法について」も参考になります。
普段から金券ショップを利用している方なら、たとえ1回1回の金額が小さくても、コツコツ積み上げることの大切さを身に染みて分かっていることでしょう。
また、コツコツ真面目に倹約することが、得意中の得意といっても過言ではありません。
金券ショップを利用するようになったきっかけは、人それぞれだと思います。ただ、支出を減らし、お金を増やす1つの方法として、金券ショップを利用するようになった方は多いでしょう。
そして、お金を増やす最も確実性の高い方法は、少しずつコツコツ貯めることに他なりません。
ただ、浮いたお金を一時的に保管しておくのは別ですが、お金をお金のまま保管しておくと、結果として損をする可能性が高くなるのです。
金券ショップが現金会計なのもあるので、みなさんの中には現金のままお金を貯めているケースも多いのではないかと思います。
もちろん、500円玉貯金のような方法も、お金を増やす有用な方法の1つであることは否定しません。ただ、節約で浮いたお金を現金のまま保管しておくのは、インフレリスクという観点からは望ましいことではないのです。
日本では、ここ十数年、デフレ基調の経済となっていました。そのため、日本国内においてのお金(=円)の価値は、一定に保たれていたと言っていいでしょう。
この期間が長かったため、多くの方にはイメージすることが難しいかもしれませんが、グローバルスタンダードとして、健全な経済では、2%~4%程度のゆるやかなインフレになることが常識とされています。
長いことデフレ基調だった日本でも、現政権がアベノミクスを通じて、ゆるやかなインフレになるよう金融政策の面から誘導しています。
これにより、日本経済が元気になり、日経平均株価も上昇し、仕事が増えたために人手不足が表面化したのは、みなさんの記憶に新しいでしょう。
こういった金融政策がうまくいけば、毎年2%~4%のインフレが現実のものとなり、年々お金の価値は減っていくことになります。
緩やかなインフレという表現は分かりにくいので、数十年単位で考えてみることにしましょう。
例えば、明治時代の1円は、今の価値に換算するといくらになるのでしょうか?
単純に、明治30年頃の物価と、今の物価を比べると、今の物価は当時の3800倍ぐらいです。つまり明治時代の1円は、今の3800円ぐらいに相当することになります。
仮に、明治時代の1円をヘソクリなどで取っておいた場合、今でも1円の価値にしかならなりません。
実際には古銭として1円札が高値で取引されることはありますが、銀行などへ入金しようとすると、明治時代の1円はあくまで1円として計算されます。
一般的に、お金をお金のまま保管しておくと、時間と共にゆるやかなインフレが進むため、相対的にお金の価値が下がってしまうのです。
これがインフレリスクです。
お金をお金のまま所持するのにリスクがあるからといって、銀行に預け入れてもインフレリスクが回避できるわけではありません。
銀行の預金金利は、現状では0.1%以下ですから、緩やかなインフレとされる年利2%~4%には到底届いていないのです。
銀行預金は、実質的に現金で補完しているのと大差ありません。
現金をそのまま保管するとインフレリスクに晒されるなら、比較的換金が容易な株式や債券、不動産に変換しておくのはどうでしょう。
現金を何らかの金融資産に変換しておけば、仮にインフレが進めば価値が上がり、デフレが進めば価値が下がります。ただ、現在のお金の価値のまま保管できると考えれば、インフレリスクに十分対応できていると言えるでしょう。
しかし、金融資産を購入すると、金融資産自体の価格が上下変動するリスクに、新たに晒されることになります。
金融資産の価値が将来上がるかどうかは誰にも分かりません。株式投資や不動産投資は、本質的には伸るか反るかのギャンブルと変わらないのです。
金券ショップを利用するようなみなさんには、「投資=ギャンブル」と考える人も多いでしょう。
個別株や不動産の購入が、本質的にギャンブルと変わらないという点では、私もその考え方に同意します。
では、金券ショップで節約して浮いたお金はどうすればいいのでしょう?
換金が容易な金融資産に変換するのはいいとしても、価格変動リスクを可能な限り低くして、かつインフレリスクに対応でき、さらに小額から始められる金融商品なんてあるのでしょうか?
これらが可能となるのが「インデックスファンド」です。
最近ではそれなりに知られるようになったとはいえ、一般的にはインデックスファンドという言葉に馴染みは薄いでしょう。
インデックスファンドは日本語で投資信託と呼びます。
結局、“投資=ギャンブル”じゃないかと思うかもしれませんが、インデックスファンドは投資からギャンブルの要素を可能な限り省いたものになります。
インデックスファンドを一言でいえば、小額から始めることができる分散投資です。
投資におけるリスクを回避するなら、A社の株を30万円購入するのではなく、A社を10万、B社も10万、C社も10万というように、複数の会社の株を購入するのが最も簡単な方法になります。
そして、理論上は分散投資をすればするほどリスクは少なくなります。
さて、日経平均株価やTOPIXという言葉は聞いたことがあるでしょう。
日経平均株価は、東証一部上場企業の約2000社のうち、225社の株価を平均したものです。
TOPIX(東証株価指数)は東証一部上場企業の時価総額を表す指標です。
どちらも、日本経済を代表する企業の動きが分かるベンチマークとされています。
こういった日経平均やTOPIXに関連する、全ての企業の株を一定の割合で購入すれば、大幅にリスクを減らすことができます。
一個人が自分でやろうとすると、ものすごい金額が必要になってしまいますが、インデックスファンドを利用すれば少額からこういった分散投資をすることも可能です。
日経平均であれば、A社の株を1万円の1/225、B社の株を1万円の1/225、C社の…といったように、小額での分散投資がインデックスファンドなら可能になります。
リスクを0にすることはできないのですが、理論上は分散投資をすればするほどリスクは無視できるレベルまで小さくなります。
先程の日経平均やTOPIXと連動したインデックスファンドも魅力的です。しかし、日経平均やTOPIXでは、日本経済の中だけでの分散投資になってしまいます。
よりリスクを減らすなら、世界中の金融商品を平均的に購入するのが望ましいでしょう。
ですが、そんな都合のいい商品があるのでしょうか?
先に紹介したように、インデックスファンドにも様々な商品があります。私も、数多くのインデックスファンド全てを精査したわけではありません。
ですが、全世界に平均的な投資ができ、初心者にもおすすめのインデックスファンドを挙げるなら、セゾン投信の提供する「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」か「セゾン資産形成の達人ファンド」のどちらかをおすすめするでしょう。
これらのインデックスファンドは毎月5,000円から始められる投資信託で、基本的に毎月4日に預金口座からの自動引き落としでファンドを購入するものです。
もちろん、税金の優遇を受けることができるNISA制度の利用も可能です。
申し込みの他にやることは一切なく、商品もどれか1つ購入するだけでいいので、初心者でも問題なく始めることができるでしょう。
実は、セゾン投信の商品は、金融商品や株式投資などに詳しい人からすると、70点~80点程度の商品になるようです。
参考サイト:セゾン投信を投資初心者にオススメする理由
ただ、せっかく節約などで浮いたお金を持っていても、ただお金のまま所持しているのは、これからの時代望ましい行動とは言えません。とは言え、誰もが金融商品に詳しいわけでもありません。
そういった方々にとって、セゾン投信の商品は、ポートフォリオの細かい調整や、金融商品に関する知識が低い人でも安心して始められるものだと感じています。
また、実際にセゾン投信の商品を利用して、資産状況がどのように変化したか記録しているブログもあるので、実際のデータとして参考にしていただくのもいいでしょう。
今回紹介したインデックスファンドは下記の2つです。